パリピが街にやってくる

たった今、出張から帰ってきた。飛行機はもちろんJALである。(もう)浮気はしない。
着陸の前、いつもよりずっと早い時間に、機内が真っ暗になった。
「本日はクリスマス・イブですので、機内を消灯させていただきます。皆様どうぞ夜景をお楽しみください」。そしてクリスマス・ソングがそっと流れ始めた。
一年経ってもなじめずにいた街だったが、こうして夜景を眺めていると、それほど悪くないところのように思えてくる。しかも今日は、キリストと並ぶビッグ・スターの日でもあるのだ。

この街は俺のもんさ 道をあけな!


そう言われたら全ての滑走路が開くに違いない。そうやって地上に降り立って、上棟式で餅をばらまくがごとく大盤振る舞いしてばらまいたkissが、一つくらいこっちにこぼれてきたらいいのに。

イブの演出なんて、JALはなかなか粋なことをするなと思っていると、最後に「今なら国内線に二回ご搭乗された方を対象に、抽選でスペシャル・イベントにご招待します」と放送が流れた。さらに「本日がお誕生日のスターのご出演もありますので、どうぞお見逃しなく」と流れた――らすごかったが、さすがにそこまでのサービスはなかったのだった。
スター、いつもスター業お疲れ様です。毎年、年末進行の狭間に誕生日で気の毒ですが、これもスターのさだめと思って、元気に働いてください。誰がNo.1?、もちろんわかってます。