【仮説】A・RA・SHIは人を初心に返す

すばるがもうすぐ37歳になり、年末には事務所を去ってしまう。7人最後の関ジャムは、きっとこれからも録画を消せない。すばるは「人生半分くらい来たのかな」と、35歳頃から脱退を考え始めたそうだ。

私は現在34歳で、仕事を辞めたい。

  • 人を叱ることの方が増えた。叱られるより叱る方がつらい。自分のことだけ考えて、自分のミスだけ謝っていればよい時代は過ぎた。
  • 目上の存在を負担に感じてしまうことが増えた。ある大御所が、急に新規事業に誘ってくれた。最初は喜んだが、やけにしつこいので困惑し、そして気づいた。仕事がなくて困っているのは相手の方だったのだ。指導者のような顔をして現役に依存されても困る。

要するに人間関係だ。
それは年齢なりの大人のつとめである。どの業界に行こうが逃げられない。なにより食べていくためには働くしかない。
それに、一応この仕事が夢だったのだ。就業までにかけた時間と労力を思うと引き返せない。保身に走って身動きが取れない。

すばるの勇気に、組織に属する一人として見とれてしまう。なんらかの犠牲を払ってでも、悔いなく人生を生きるというメッセージ。

嵐も同じように苦しく思う瞬間があるだろうか。ないはずがない。一生分の貯金があったら、私は仕事を辞めている。たとえそれが夢が叶った結果であっても。
その選択をしない、5人の心を今支えるものはなんだろうか。櫻井が夢を見続けたいと思えるのはなぜか。A・RA・SHIを年に何度も歌ってるせいなのか。辞めれば自由が手に入り、責任を手放せる。はたから見ればそう思うが、彼らにしてみれば、続けることにも自由があり、辞めることで生じる責任の方が重いのかもしれない。
その理由を突き詰めていくと、美しいものしか残らない気がする。