じゃなくて考

やさしいよね、おしゃれだしね、もし付き合ったらきっと絶対楽しいよね、と思っていたオレオ(仮名)。確かにイイ感じのお店を知っていて、ところでなんで彼女できないんだろ、な人だということがわかった。それでいて、なんで彼女できないんだろの理由がよくわかるような気もした。
私は思う。「じゃなくて」で歌われる関係について。「じゃなくて」に登場する彼女の発言は、次の三つに分類される。

  1. 異性として褒める
  2. 友だちだと釘を刺す
  3. 告白を誘導する

彼女は明らかに「じゃな男(じゃなお)」の好意に気づいていて、しかもじゃな男はなかなかいい男なので、できるものなら好きになりたいと思っている。しかし、理屈じゃなくてどうしても好きになれない。
だからこそ、時々「私への好意をもうちょっと見せてよ」とじゃな男を挑発するくせに、すぐ我に返って「友だちだよね」と釘を刺すのだ。

  • 「どんな子がタイプ?」→ちょっと好意を見せてくれてもいいよ
  • 「ひとりいるよ♪」→でもやっぱ「私」とか言われたら困るから紹介の話で回避
  • 「家庭的だしきっと絶対ほれちゃうよ」→いっそ早く彼女作って
  • 「もしかしたら」→でもやっぱ
  • 「好きな子いるの?」→迫ってきてほしいような
  • 「ところでなんで彼女できないんだろ」→でもやっぱ「お前」って言われたら困るから話を戻そう

じゃな男が延々と「じゃなくて」と思っている間、彼女は「でもやっぱ」と思い直し続けている。

  • 好きになれないけど、でもやっぱ「もし付き合ったらきっと絶対楽しいよね」
  • でもやっぱ逃したら惜しい気もしてきたから「また遊びたい」
  • もうちょっと危うくなってもいい気もするから「ドライブいいな」
  • でもやっぱ好きにはなれそうにないから「これからもずっと友だちでいようね」

そりゃ「じゃなくて」と突っ込みたくもなる。
こうして書いてきて要するに何が言いたいかというと、私はオレオじゃなくてポッキーを選ぼうとしているということだ。どうにもならない。●←オレオ