おっおっ おっお おっおっお

タイトルは「虹のカケラ〜no rain, no rainbow〜」のコーラスである。同時に、私が本屋で発した声でもある。
本屋に入って直進し、雑誌コーナーを通り過ぎたはずが、相葉の表紙に吸い寄せられて引き返してしまった。さらには、いけないことと知りながらページを開いてしまった。
ぴかー

おっ おっ   おっお おっ おっ お!?

なんだこれは、写真集なのか、いや違う、ただの雑誌だ。この本、買えるの!? 
そうとなれば部屋に置きたい、自分のものにしたい、部屋で一人で眺めたい、わるーい使い方したい。では何冊。雑誌をまとめてわしづかみにしそうになったところで、私は悟った。

こんな本を買ってしまったら、もう二度と生身の男に興味を持てなくなる。

しゃれにならない危機を感じた。そういうわけで、おとなしく帰宅した私は、今日も煩悩まみれで茶の間に座っている。あやうく性別を失ってしまうところだった。
あんな本を誰でも手が届くように、数の制限なしに、金銭と引き替えに広く販売してしまっていいのだろうか。すべての女性が男性に興味を失い、婚姻率と出生率が低下して国家が滅びかねない。それでも本屋に並べてくれる、ジャムームが好きだと言っても逮捕されない、日本に生まれてよかった。私たちは自由だ。
最近、「あああああ」とか「おっおっお」とか、燃えあがる情欲をもはや言語で表現できなくなっている。アラシック、名前はアホらしいのに、言語機能を脅かすほど深刻な病気だったとは。私の理性が破壊され尽くしたら、そのときはコメントも「あああ」「うう」「いえー」などでお願いしたい。