紅白を駆け足で見た。以下、帝国に関係ある部分の感想。
- オープニングの嵐
よく噛まないな。相葉の髪型は一体。「復興」「希望」とかの韻の踏み方に、ついラップを想起してしまった。
- 俯瞰で映る観客席
あのほとんど全てが嵐のファンだったら恐ろしい。でも実際そうである気がして、より恐ろしい。
- NYC
後ろのJr.が多すぎて笑えてくるけど、きびきび動いていて見入ってしまった。歌に勇気をもらった。
- ディズニーとのコラボ
大野のナレーションが上手。誰もいないステージに大野とミッキーがひょっこり現れたとき、「あんな世界的スターと並んでしまえるなんて」と前と同じように疎外感を覚えた。しかし、ミッキー・マウス・マーチで5人がミッキーを順番に指さすところで、普通にミッキーに嫉妬。「せめて着ぐるみでいいから近づきたい」。もはやミッキーのスター性なんて気にさせない、けん玉とミッキーを同列に置かせるほど、嵐は大きな存在になった。誰が喜ぶコーナーなのか疑問だったが、口パクアイドル文化と口パク世界的キャラクターが融合した、今の日本の文化の一つの到達点に思えてきた。
- 患者にエイト
太鼓も叩くし、歌も生で歌い上げる。ほかのアイドルとは違う存在感を見せつけたと思う。メインボーカルが激しく踊らないという振り付けが新しい。歌うと踊れない、踊ると歌えない、そのジレンマを打ち破る、こういう選択肢もあるのだと知った。嵐のときも感じたように、紅白初出場でデビュー曲を歌うことの重み。「ファンだったら泣いてるな」と思わせるような、ぐっとくる山を作れる人たち。途中でイヤモニを外したすばるにドキッとした。
- ときお
患者にエイトの芸達者ぶりに驚いていたら、こういう先輩がいるのだった。ジャムームって奥が深い。むしろ口パクだらけの嵐が異端なのだろうか。
- 嵐「ふるさと」
映像と台詞の速度に少しだけヒヤッとしたが、それでも大きな余裕を感じて見ていられた。できるだけ長く、毎年この歌を聞いて年末を感じたい。何年も先に、この歌を聞いて今を懐かしみたい。この歌がそれだけ未来まで残ってほしいし、そのときも嵐が歌ってくれたら嬉しい。初めて「これからも紅白の司会を続けてほしい」と思ってしまった。
- 嵐
他の出演者に比べてお金かけてもらいすぎじゃないか。司会手当なのか。なんとなく全体的に体力温存感がただよう「ワイルドアットハート」で、一人しゃかりきに踊る櫻井がかっこいい。無謀なほどのエンジン全開。この人、忙しすぎて気持ちよくなっちゃってるのではないか。「もう死にそう! これぞ生きてるって感じ!」と思っていそうで心配だ。次が「Face Down」。ぜひ聞きたかったので嬉しかった。5人ともフルパワーで踊り出したように見えた。そして無心に。
年末が来るたびに、その存在の強大さを思い知らされる。強いっていいことだ。力があるっていいことだ。チャートや歌番組を独占することの何が悪いの、という気になってくる。その力が、人を楽しませたり、なにかを気づかせてくれたりする限りは。
- プマップ
あ、これプマップの曲だったのか、と気づいた。ジャムームってこういうことがよくある。自然に浸透しすぎていて、それが帝国のものだと気づかない。
不安もなく、すんなりと楽しめた紅白。嵐は私に年末の雰囲気をくれる。もう「遠い」とか「強い」とかいちゃもんをつけない。トップになって、その地位をさらに高めながら維持している人たちが、どこまで行けるのか見てみたい。