閉じていく世界

試験合格を周囲がお祝いしてくれて、すっかり平和ボケしていたら、久しぶりに会った人から辛辣なことばを浴びせられた。異性に嫌われるよりも、同性に嫌われていると感じる方がつらい。
めったにいいことなんて起こらないので忘れていたが、自分の身に特別いいことが起こると、人から黒い気持ちをぶつける対象にされてしまうことがある。また、この年になるとプライベートでは気の合う人としか付き合わないが、学生時代は全方位外交を強いられるがゆえ、こういう人との戦争も多かった。10代みたいな苦しい気持ち。
どうして嫌いな相手にわざわざ会いに来て、いやなことばをぶつけていくのだろう。どうして傷つけるためだけに、わざわざメールを送ってくるのだろう。長文メールは読まずに捨てた。
そして、心の中でこう反論した。端から見れば、なんの努力もしてないのにうまくいってるかのようで、腹が立つのかもしれない。しかし実際のところ、
私なんか、びっくりするほど貧乏確定なのに。
私なんか、
嵐に支えられてなんとかやっていけるくらい、毎日つまずいてるのに。
あんたは疲れた電車の中で、「しょうさん」とつぶやいたことがあるのか。ないだろ。
卑屈にいくはずだったのになぜか自慢して悪いけど私は、5人ものスーパースーパースーパースーパースーパーアイドルをはべらせているのだ。
どんどん排除をくり返し、狭くなっていく世界。好きなものだけに守られていたい、好きなものだけを守りたい。