迫る真実

出張の夜、ホテルに入ると、ロビーの大きなテレビに5人が写っていた。そういえば今日は金曜日。大急ぎでチェックインして部屋に駆け込み、テレビをつける。ミュージック・ステーションで嵐が仕事中だった。
ワイプに抜かれる顔を見ているだけで楽しい。他のゲストの後ろに写っているだけで楽しい。5人が一言も話さずにただひな壇に座ってゲストを見ている冠番組「聞くだけ嵐」、あったら見たい。
そして初めて聞く「未完」。

  • イントロはオペラのような雰囲気で、バレエっぽい振り付け。Jが一番はまってる。
  • 歌い出しの大野で興奮する。今まで以上に長いフレーズで、いけない気持ちになる。この人の歌をこんなに長時間テレビで流してしまっていいのでしょうか。「嵐で歌がうまいとよく言われるけどフレーズが短すぎてよくわからない」というのが売りじゃないのか。本当にただうまいってばれてしまう。
  • なぜ今まで大野のソロアルバムを出さなかったのだろう。歌のお兄さんなんて絶好のタイミングだったのに。今からでも出してほしい。
  • サビらしき部分で拍子が変わって、そこで一気に好きになった。

また新しい。まだ嵐は変わっていってくれる。アルバムが届くのがますます楽しみになった。
Jはずいぶん左側のほうれい線が深くなったなーとか、
櫻井はしゃべりも雰囲気も隠さずおじさんだなーとか、若い頃はこんなにかわいいとか、
対して大野と相葉は年齢を重ねても変わりなく、そのことで一般の同世代を引き離してどんどん美しくなっていくとか、
そこまで考えてあと一人は誰だっけと真剣に悩んで「そういやあの人、嵐だった」と二宮を特別枠に入れすぎて失敗していたことに気づくとか、
失礼なことを思いつつ、ふと鏡を見て思い知る、

自分が誰よりも変わってしまったことを。


33歳にとっていつもと違う照明は鬼門だ。

飛行機のトイレやビジネスホテルの部屋で、いつもは見えない白髪やシミ予備軍や、深まるほうれい線を見つけてしまうから。
30代のアイドルたちよ、いっしょに年齢を重ねていこう。もうどんな見た目になったって好きだと思う。