最後に見せた顔

休止前のコンサートは、リアルタイムでこそ涙をこらえるのに必死だったが、リピート配信では踊って歌って盛り上がり、涙はどこかへ行ってしまった。

二年もの間、ずっと意識させられていた「来てほしくない日」が訪れた。誰かが健康上の理由で離脱することもなく、天災が起きることもなく、ちゃんと予定通りにその日が終わった。

悲しいような、ようやく来てくれたかと、やっと力を抜けるような。1月に入ってから、とにかく肩が楽である。

張り詰めていたものが切れ、なにか位置づけがよくわからない感じでコンサートを楽しんだ。

それでも、退場前の最後の櫻井の表情を見たら、そこでどんな顔をするのか知っていたはずなのに、初見の時と同じくらい衝撃を受けてしまった。それはずるい。反則だ。でも、そこで言葉通り「最後まで笑っていよう」とするけど出来なくなる櫻井だからこそ、私は好きでいるのだと思う。

誕生日おめでとう。またサクラップを聞かせてほしい。