お仕事です

紅白司会二宮和也。「また?」とか「嵐ファンですら望んでいない」とかの声も目にしたが、私としては仕事を頑張ってもらいたいということに尽きる。
司会は二宮自身が望んだ仕事ではないかもしれないが、「誰かが必要だと思って采配した結果だから」と思って、余計なことを考えずにやり遂げるだろう。いつも他者からの需要ありきで考える、そういう人だと思う。自作の曲を除いて。
「なんで私が」と思う仕事はたくさんあるが、それと同じことが嵐の身にも起きているだけなのだ。もしこの後、嵐3人の司会が本当に続くのだとしたら、もっとも不安視されていた大野が意外なほど適切に司会業をやり遂げ、事前打ち合わせで大御所に気に入られ、司会特権で少しソロも歌って、年明けになると新しいジャンルの仕事も増えてしまったという未来を見たい。
ところで『MORE』の連載で二宮は「今後はドロドロの恋愛ドラマもやってみたい。ファンは望んでいないかもしれないけど」と述べていた。そんなの大歓迎だ。ここで珍しく二宮はファンの需要を見誤っている。
問題はむしろファンの反応ではなく、


業界にその需要がないということだ。


がんばれ村長、負けないで。私は12/31、どこにも出かけずにあなたを見ている。

迫る真実

出張の夜、ホテルに入ると、ロビーの大きなテレビに5人が写っていた。そういえば今日は金曜日。大急ぎでチェックインして部屋に駆け込み、テレビをつける。ミュージック・ステーションで嵐が仕事中だった。
ワイプに抜かれる顔を見ているだけで楽しい。他のゲストの後ろに写っているだけで楽しい。5人が一言も話さずにただひな壇に座ってゲストを見ている冠番組「聞くだけ嵐」、あったら見たい。
そして初めて聞く「未完」。

  • イントロはオペラのような雰囲気で、バレエっぽい振り付け。Jが一番はまってる。
  • 歌い出しの大野で興奮する。今まで以上に長いフレーズで、いけない気持ちになる。この人の歌をこんなに長時間テレビで流してしまっていいのでしょうか。「嵐で歌がうまいとよく言われるけどフレーズが短すぎてよくわからない」というのが売りじゃないのか。本当にただうまいってばれてしまう。
  • なぜ今まで大野のソロアルバムを出さなかったのだろう。歌のお兄さんなんて絶好のタイミングだったのに。今からでも出してほしい。
  • サビらしき部分で拍子が変わって、そこで一気に好きになった。

また新しい。まだ嵐は変わっていってくれる。アルバムが届くのがますます楽しみになった。
Jはずいぶん左側のほうれい線が深くなったなーとか、
櫻井はしゃべりも雰囲気も隠さずおじさんだなーとか、若い頃はこんなにかわいいとか、
対して大野と相葉は年齢を重ねても変わりなく、そのことで一般の同世代を引き離してどんどん美しくなっていくとか、
そこまで考えてあと一人は誰だっけと真剣に悩んで「そういやあの人、嵐だった」と二宮を特別枠に入れすぎて失敗していたことに気づくとか、
失礼なことを思いつつ、ふと鏡を見て思い知る、

自分が誰よりも変わってしまったことを。


33歳にとっていつもと違う照明は鬼門だ。

飛行機のトイレやビジネスホテルの部屋で、いつもは見えない白髪やシミ予備軍や、深まるほうれい線を見つけてしまうから。
30代のアイドルたちよ、いっしょに年齢を重ねていこう。もうどんな見た目になったって好きだと思う。

今でも

「二宮が小さくて好きなんよ」と言った祖母が倒れ、寝たきりになり、言葉が話せなくなってしまった。
私が会いに行くと涙を流してくれたが、だんだん疲れてしまうのか、帰る頃には認識してくれているのかどうかも怪しかった。
たくさんの子どもを育て、さんざん家族を看取り、最後に残されたばかりに広い家で一人過ごすことになり、しかも今となっては愛したその家で亡くなることもできないのかと思うと、ただ不公平だと感じる。しかしそういうものなのだろう。なにを考えても、そんな風に結論づけることしかできない。
施設の個室に入り、毎日ヘルパーさんに来てもらう祖母。お金に困っていないし、子どもたちも遠方から代わる代わる会いに来る。恵まれている方なのだろう。誰かが家で介護をすべきだとも言えない。それでも。


最近では「トイレ」「お茶」など、自分の意思を人差し指で示すこともあるという。今でも5人を目の前に並べたら、きっと二宮を指差すのだろう。脳や体が麻痺し、すっかり中身が変わったように見えてもおかしくないはずなのに、そういう人格の片鱗が顔を出すたび、おばあちゃんがここにいるなと感じる。

大野はいらんかね

締め切りました

-大野の「今を大切に生きる」というインタビュー記事の載ったJAL『SKYWARD』を先着一名様に送付します

応募条件:

  • 私に住所と氏名を知られてもよいこと
  • 郵便事故で届かなくても怒らないこと

たった4ページしかありませんが、ふんわり微笑む大野が美しい記事です。
送付を希望される方はコメント欄に「ください」と一言書いてください。後日「あなたが当選です」とコメント欄にて返信しますので、そこで初めてご住所と氏名をお知らせください(発送後、情報は破棄します。局留め、職場など、どこでもOK)。コメントは非公開にしますのでご安心ください。


さて、インタビューの中で気になったところ。

俳優業は、気分的には出張に行く感じに近い

「出張」ってJALの機内誌らしい良いワードだと思う。では出張からどこに帰るのか。もちろん歌とダンスなのだろう。しかし四六時中ダンスと歌に没頭しているイメージがない。もしかすると創作活動がホームなのかもしれない。

演技はノープランで、監督の指示に瞬時に対応したい。しかし無門役では監督に役を作りすぎだと言われた

ノープランなのは想像通りだが、それでも作りすぎるほどの役作りはするという矛盾が面白い。

20代は完璧主義だったが、30代に入ってから一所懸命やったのであれば理想と違ってもいいと思うようになった

いい年の取り方してるなー。数年後、きっと「40代になってどうですか」と聞かれまくるのだろうが、「特に変わった気はしないですね」と答えてくれるのを楽しみにしている。

親友を超えたような存在が一人でもいるなら、人生は十分だと思う

20代の頃に知り合った人だそうだ。「人生は十分だな」という表現が刺さる。本当にそうだとも思うし、いやもっと色々手に入れてくれていいのに、とも思う。

無門姿のポスターを書店で見て、眉間にしわを寄せて悪い笑顔を作っているのがたまらなかった。この人の遺伝子をあちこちにばらまくべきだ。というわけで大野には隠し子でも表立った子どもでも遠慮なく設けてもらいたい。
その日が来たらしばらく憔悴するが、あの笑顔が未来にも存在するのだと思えば喜べる。

人差し指のゆくえ

遠藤憲一さんがゲストの「しやがれ」を見た。
いつものクイズで遠藤さんが間違えると、「それはだめ!」と言いたそうな二宮。いい年をして、

両手の人差し指を交差させて「ばってん」を作るな。

アイドルのしぐさが板につきすぎている。
すると今度は相葉が、魚の「エイ」と回答し、間違っているとわかると「エイっ エイっ」と人差し指で空を差す。

いい加減にしてほしい。

普通のアイドルなら、人差し指をピストルのようにしてお客さんを撃ったり、歌詞に合わせて振るのがせいぜいだろう。しかし嵐は違う。レパートリーが異常に多く、脈絡と恥じらいがない。アイドルを長年続けてきた人だけが操ることのできる、江戸しぐさならぬジャニしぐさ。あと3人の指型の発見が待たれる。

貴族第11話 君がいないと寂しいよ

貴族探偵の最終話を見た。
どこかで明確に「見るのを止めよう」と思ったのは覚えているのだが、気がつけば全話見ていた。後半からは一週間の楽しみになり、他の番組の録画がどんどん貯まる中、貴族探偵だけは月曜のうちに見ていた。
相葉が正装を違和感なく着こなし、女探偵に冷たくし、他人をあごで使うのが楽しかった。最終回など、相葉が犯人かどうかということが焦点になったのである。こんなドラマ今まであっただろうか。暗躍する相葉。悪役かもしれない相葉。そのパブリック・イメージの裏切りに乾杯したい。
最後は丁寧すぎるほど全てを説明してくれて、一つの謎もなく終わった。思わせぶりに終わらなくてよかった。

嵐のバラエティを見るようになって、多少は流行に詳しくなった。一時は長澤まさみ石原さとみの区別ですら自信が持てないほどだったのが、常識程度はわかるようになった。武井咲さんもその一人である。武井さん、えみって読むんだな→松潤とファシオのCMしても顔のしっかり度が負けない人だな→果ては相葉と敵対。
武井さん、可愛かった。ドレス姿が群を抜いてきれいだった。

もっと貴族然とした相葉を見ていたかった。来週もあったらいいのに。まだまだ相葉の悪役、相葉のロマンスに期待したい。

大村長の日

日付は変わってしまったが、朝からずっと「今日はAKBの総選挙と、村長の日か」と思っていた。帰宅してとりあえず黄色い泡を飲んだ。
引っ越す前は、この飲料のご当地CM、担当は村長であった。今は櫻井である。どっちも見られて非常に嬉しい。


毎年この日は、「嵐でも選挙をしたら」ということを5分くらい考える。今年は初めて明白な答えが思い浮かんだ。
何回やっても大野が一位だ。
それは大野のファンが熱いからであり、また4人が「リーダーに入れてね」と言いそうだから。開票日も知らない大野は、「今日だったの」と言っている間に王座に君臨するのである。
では五位はと言うと、「ビリがおいしい」と思っているふりをできる二宮になるのではないか。二宮なら五位を笑いにできる。それは買いかぶりすぎだろうか。どうせひねくれているなら、そのくらい突き抜けた男であってほしい。意外とうじうじしそうだけど。
モンスターアイドル嵐なら、外部の企みを飲み込んで、残酷ショーを笑える定番ネタの一つに変えてしまうことができるのではないか。最近の「しやがれ」におけるクイズの大喜利化を見ていると期待がわいてくる。


そろそろ老後を考えるようになる30代半ば。二宮(34)はきっと私より早く定年退職を迎えるだろう。さすがに60越えてアイドルはない。しかし、それでは寂しいので、じいさん俳優として名をはせてほしい。
そのためには、歯を大切に。年を取ると応援の仕方も変わってくるようだ。それでもいつも一貫しているのは、「ただ遠くからずっと見ていたい」。