テレビサイズに生きる

嵐にしやがれ」2時間スペシャルを見た。

  • いつもと同じく、櫻井はほどほどに前のめり、いつでもレシーブサポート助け船。ゲストへの敬意を色々な方法で表現しようとする。

こんな人が職場にいてくれたら、どんなに働きやすいか。

実際の櫻井のことは知らないが、周りのスタッフもそう思っているのかも。少なくとも嵐4人は思っているはずだ。共に労働したいアイドルNo.1。

  • This is MJの松潤、縄跳びを跳んでいる姿を見ているだけで気持ちいい。体幹がびしっとしている。
  • この人がジムに通わず、世間の中年と同じような生活をしていたら、どんな姿になっていたんだろう。イケメン(34)が人並みに崩れたところも見てみたい。
  • もし松潤以外の4人の誰かがザ・芸能人らしく夜出歩きまくっていたらなんとなくいやだが、なぜ松潤だとすんなり受け入れられるのだろう。そういう「もしも」を考えるのが最近の楽しみ。
  • Jの性格を考えると話が長い人になりそうなものだが、「ゲストの恥ずかしい話」がよくまとまっている上に面白かったので、やっぱりテレビの人なんだなと思う。
  • 真剣に試験に取り組む大野の横顔。まつげが長い。こういう素の顔を見られて嬉しい。
  • 試験の結果を待ちながら、「すごいなぁ 皆受験してるんだもんな」「俺はそんなものを全部避けてきた人間だ」と大野。すごくわかる。私も逃げ続けてきた自分について、常にそういう気持ちを抱いている。
  • しかし大野は皆が逃げ出したくなるような舞台を何度も踏んできたじゃないか。 あんな報道されて私だったら外を歩けない 恐怖を覚えるほどの怪物グループのリーダーじゃないか。凡人とは良い意味で全然違うんだよと言いたい。
  • 不安な大野と喜ぶ大野。3回巻き戻して見た。おめでとう。

5人が持っているような、自分の業界にフィットさせた力が私もほしい。新年度。

それは禁忌の

嵐ツボ、面白かったですね。私はいまだに見ています。
話題になったJの名言、「ソース! これはステーキソース」。わざわざ二宮が差し入れに選ぶということは、よほど高級なカニクリームコロッケなのか、意外と庶民的なお気に入りの味なのか。気にしているうちに、ついスーパーで買ってしまった。もちろんソースをかけて食べる。久しぶりのコロッケは悪魔の実のようにおいしかった。
出先にまで低糖質麺を持ち込み、ジムが用意したものしか食べないJが、脂質と糖質を俵にして揚げた禁断の果実を食べるなんて。差し入れでなければありえないことだろう。スイーツ部に参加するときも、番組でごちそうにありつくときも、そのカロリーを相殺するための苛酷なトレーニングがよぎりつつ、開き直って食べているに違いない。
体型を維持するためには食事制限が必要で、貴重な一口だからこそ、悔いの無いようにおいしく食べたくてこだわる。Jのこだわりは全て自分がアイドルでいるためであり、本人の性格とは言い切れないところもあるのではないか。5人の性格は、嵐として生きるために形成されたところもあるのだろう。
残念ながら私には皆が待っているステージもないので、二つ目のコロッケはケチャップで食べることにした。

ソースで食べるもの(情報求む)

これが本当の会社員アイドル

2017年に嵐の番組で一番面白かったのは、「しやがれ」で相葉がせっかちだと明らかになった回。仕事の待ち時間が嫌いで、「これ、何してる時間? と思っちゃう」そうだ。
ゲストからも意外だと言われていたが、私も意外に感じ、そしてますます好きになってしまった。


新年の「しやがれ」で、先輩とバイクでツーリングする相葉。「同じクラスだったら絶対に友達になってない」はアイドルがよく言うセリフである。「だけど今はこんなに仲良し」と、アイドルになった運命を肯定するためのレトリックだが、しかしこの先輩、ちょっとしつこい。そして文句が多い。
相葉は別にバイクも好きじゃないのに、「楽しい」「俺もバイク買おうかな」「先輩のバックにいた頃のスタンス、今も残ってます」「やっぱり先輩と俺合うなーって思った」と強調し続け、とにかく明るくしようと努めている。が、先輩は全く汲み取る気がない。
いるよなー、こういう先輩。
見ていて胃がキリキリしてきた。
すると最後に相葉は一言逆襲する。

「もうなんか……なんか……先輩と関わらない方がいいかもしれない」

そうだ!!!

これだけ頑張ったらそんな風に言ってもいい。最初から切れちゃいけないけど、その前の過程でひたむきに頑張れば、見ている人はわかってくれる。見習いたい。
せっかちだけじゃない「あいばちゃん、意外」と言われる一面を、許される範囲でもっと知りたい。

暗躍するねずみ

二宮が司会を務める紅白を見ている。
グランドオープニング、総合司会の内村さんの脇でバックダンサーに徹する二宮。
「始まりましたー!」と、かつてなくラフな勢いで内村さんが口を開いたとき、なんと横に立つ二宮は、


「よいしょー!」


えーーーーーーー。

いるのか、こんな司会。

しかも、共同司会の有村さんに、相葉が「一緒にがんばろうね」というスタンスだったのに対し、「去年もやったもんね」と寄っかかる気満々で、「やめてください。皆でがんばりましょう」と諫められている。あんた年上だろ。
そう来るか。これが二宮の司会なんだ。
相葉のようにかっちりと紅白の権威を高めるでもなく、櫻井のように真ん中で場を支配するでもなく、ひたすら裏方に徹し、宴会部長としてその場を盛り上げる。二宮にとっては司会とは「脇役」なのだ。
二宮は一語一語を決まったテンポで話さず、「よろしく****(お願いします〜)」「ちょっと待ってくださいよ〜」とコンパクトにこちょこちょ話してしまうので、きっぱりした感じはゼロだが、時間調整が自在に見える。
面白い。5人で司会をしていた時には見えてこなかった個性が見える。大野と松本だったら、どのような司会の定義を見せてくれるのだろう。
トップバッターの平静ジャンプに紛れ込んでいた松潤はにこにこしていて可愛いし、ジャンプの山田くんのメイクが変わったのか今までで一番かっこいいと思ったし、セク村は可愛いし、天童よしみのバックダンサーを務めるマルちゃんは遠目にも目立っていてすぐわかるし。いい年末。なんせ司会も天井裏のねずみだし。
皆様、来年も遊びましょう。

緊急事態

櫻井を寝かせてあげたい。

10秒巻き戻し機能の恩恵

嵐がトリのMステスーパーライブを見た。どんなに長い番組でも、嵐は後ろの方にしか出ないので探すのが楽である。なんて御大尽発言も飛び出す年末。
さて、楽しいLove so sweetが始まりかけたところだが、一時停止してここに来た。

  • タモさんとバランスよく話す5人。「二宮は紅白の司会するんだろ」と振られると、「はい!」といい返事。心はいつも新入社員。
  • 櫻井が「われわれ最後に歌わせてもらうのは初めてなので、(お客さん歓声)、あ、ありがとうございます、花を添えられたらなって思います」
  • どこまでできた男なんだ。そつのなさに感心する。というか、

“花を添える”って表現するアイドルが他にいるだろうか。

  • 「つなぐ」が好きだ。曲も好きだし大野の振り付けも大好き。櫻井のラップもあるし大野の落ちサビもある。嵐のイメージが全て詰まっている。
  • 大野の振りの特徴はテレビ映えを強く意識していることで、それがちょっと変わったフォーメーションとキャッチーさを作り出す。
  • アウトロ10秒で5人がそろって印を結ぶところ、何十回も巻き戻して見た。ここが好きな人、多いのではないか。
  • 嵐を好きになった頃は5人の振りがバラバラすぎて驚いたが、それぞれの持ち味が出ているから見ていて楽しい。そのせいで何度も見ざるをえない。
  • 大野はかっこつけないのがかっこいいが、それが本人としてはかっこつけてるということで、だからかっこいいのだろうかと、見ていると延々たるトートロジーに迷い込まされてしまう。
  • 全て脱色したような大野とは対照的な、余計な色とクセを全部載せた二宮。一人だけ視線と首の回し方に余計なものがくっついている。見方を変えれば過剰でしかないが、そうやってこの人が「これかっこいいだろ」と思ってすることがまんまとかっこいいので、だから私は二宮が好きなのだろう。二宮担とは、二宮と「かっこいい」の定義を共有している人たちのことである。
  • 櫻井はちょっと崩れた忍者を表現したいのか、妙に色気があるアレンジ。しゃべっている時と違いすぎる。この人の不思議なバランス感覚、本当に面白い。
  • 相葉が一番リズムにはまっている。櫻井の二倍くらいで刻んでいる感じで、見ていて一番気持ちいい。長めの前髪まで振り付けの一部に見えてくる。
  • 松潤はいつもよりポーカーフェイスに徹しているように見えた。二宮と同じく独自の色づけで完成させている。松本パッケージ。曲が終わると、真顔のまま息も乱さずに歩き出されて参る。なんとなく体調が悪かったのか?
  • Love so sweetのイントロで5人が順番に話し出す。なんかこの平和な音楽をバックに一人一人順番に話し出すというのが、ドリフっぽい。

ここまでに何度「かっこいい」と独り言を言っただろう。
かっこいいね! あーかっこいい やっぱり二宮かっこいいな いや皆かっこいい やっぱかっこいい 相葉探偵の曲も聞きたかっこいい

まだ言い足りない。あと100回かっこいいと言うために茶の間に戻る。

納得せざるをえない

今日は朝から "How's it going?" を聞いていた。wikiによると2016年時点で一番売れていないという嵐のアルバム、私は一番好きかもしれない。
それ以降のアルバムはシングルが突出して聞こえたり、妙にリアルタイムの思い出があったりするのだが、このアルバムは非常にフラットに聞ける。「嵐のまえの静けさ」という曲名が象徴するように、まだ若い嵐が色々と模索している姿がそのまま封じ込められている。
こんなに若い声を聞いていると、当時は彼らを知らなかったはずなのに、ずっと見てきたように勝手に歴史を感じてしまう。昔からのファンがうらやましい。ちゃんと先見の明のある人にしか楽しめない世界があった。
遅まきながら過去から現在のつながりを垣間見ていると、今の5人にどんな「スキャンダル」があろうとも、それがスキャンダラスなものには思えなくなってくる。少年たちが青年、壮年となって恋愛することの何がスキャンダルなのか。

外からなんて なにも わからないさ
大丈夫 僕ら 君の味方だよ
THE YELLOW MONKEY/Horizon)


このアルバムの中で最も心に残る一言は「どこで覚えた そのテクニック」。何度聞いても笑ってしまう。